安全文化の定着:協力会社における
死亡災害をゼロに

公開日 1月 30, 2026

本稿では、協力会社の選定・資格審査から業務完了(クローズアウト)に至る全ての段階に安全を組み込む、包括的な安全フレームワークを提案します。

強いリーダーシップ、厳格な管理、そして継続的なリスク予防を重視することで、相互に安全を守り合う文化を醸成し、死亡災害ゼロの実現と事業パフォーマンスの向上を可能にします。

2023年、世界の石油・ガス・エネルギー業界では、17件の事故が発生し27名の方が亡くなりました(IOGP, 2023)。注目すべきは、事故の78%が協力会社で発生しており、この傾向 が2019年以来一貫して続いていることです。

図1:IOGP 2023による労働災害死亡者数(全体および協力会社)

図1:IOGP 2023による労働災害死亡者数(全体および協力会社)

このデータは、エネルギー業界に不可欠な協力会社の労働者が、高まる安全上の脆弱性にさらされていることを示しています。協力会社の役割はビジネスモデル上大変重要であるにもかかわらず、事業の安全・文化・業績に影響を及ぼす継続的なリスクに直面しています。

本稿では、協力会社における労働災害の要因を考察し、直面する課題を分析するとともに、リーダーシップ、マネジメント、リスク予防を通じた安全の枠組みを提案します。この枠組みにより、安全を協力会社活用のあらゆる段階(資格審査、選定、契約、導入教育、業務実施、検証、完了)に組み入れ、死亡災害の削減と成果の向上を促す安全文化の醸成を目指します。

協力会社における死亡災害の主要因

石油・ガス・エネルギー業界で協力会社の死亡災害が極めて高い水準にある背景には、複雑に絡み合った要因があります。協力会社の業務そのものが持つ固有のリスク、厳しい現場での圧力、安全マネジメントにおける重大な欠落、などです。これらを理解することが、将来の労働災害を防ぐ上で不可欠です。

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